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谷に咲く小さい花は世界に日を灯す
谷に咲く小さい花は世界に日を灯す
武将
谷に咲く小さい花は世界に日を灯す
あれは十二の夏
眩し過ぎる空の照り返す海がさざめいて
丘ではしゃいでた天使を輝かす
あんなに好きだったあの丘は今では
荒れ果ててしまった
闇に覆われ
人は互いに傷つけては愛して
繰り返す長い歴史の中で
少女の居なくなったこの場所に
大切にしていた空色のリュックがポツリ
覗き込めばたくさんの小さな花が
その一厘一厘がかけがえないもの
優しさ、笑顔、携え咲いていた
何故谷に咲く花達が見えるのか解らなかった
あれは十二の冬
寂し過ぎる空の冷たさが涙さえ凍らす程で
丘は日が届かなくなった
君は何処へ行った？
花達と戯れ丘から海見つめ何を考え
風に吹かれて キラリと光るものが
頬を掠め儚く消えていく
天使の居なくなったこの場所に
大切にしていた空色のリュックがポツリ
覗き込めば「落とし物」で溢れてた
柔な思い出 かけがえないもの
人はいつか落としてしまうのかな？
無くしてた 気付かないまま 疲れることに疲れていた
やがては消えてしまう存在だからこの全てを懸けよう
誰かのために返すことのない一度きりの砂時計
あの時は本当にそう思っていたんだ
今だって何も変わっちゃいないんだ
なのに積み上げていく一日一日が歪ませていく
現実と夢想を
天使の居なくなったこの場所に
大切にしていた空色のリュックがポツリ
覗き込めば「落とし物」で溢れてた
柔な思い出 かけがえないもの
人はいつか落としてしまうのかな？
いつの日か涙雫、奥に探し手を伸ばして